生殖年齢にもかかわらず、2年以上(最近では1年以上)
経過しても妊娠の成立をみない状態を不妊症という(日本産婦人科学会)
結婚後1年で妊娠する夫婦は80%で結婚後2年で約90%が妊娠していると言われています。
不妊を訴える夫婦は10~15%と言われており、その数は約140~150万人と言われています。
近年ではクラミジア感染症が増加傾向にあり、それが原因と思われる卵管周囲癒着、
卵管狭窄、卵管閉塞が少なくありません。
また、子宮筋腫、子宮内膜症も増加傾向にあり不妊原因の一つと考えられています。
男性不妊も35~40%あると言われており近年では増加傾向にあります。
以前は不妊症=女性の問題として考えられてきましたが、
男性側に原因があるケースも十分考えられますので注意が必要です。
クリニックでは不妊症が疑われる場合、不妊スクリーニング検査を行ないます。
月経周期により適した時期に行なう検査といつでもできる検査があります。
主な検査として、基礎体温(BBT)、ホルモン負荷試験、血中ホルモン測定、
フーナー(Huhner)検査(性交後試験)、頸管粘液検査、クラミジア高原抗体検査、
子宮卵管造影検査(HSG)、精液検査などがあります。
その後不妊原因に応じた治療を行なっていきます。
スクリーニング検査で異常のある場合は原因疾患の治療を行ない、
異常がない場合はリスクの少ない治療から開始し、ステップアップしていく。
不妊治療の第一はタイミング療法、さらに排卵誘発、あるいは骨盤腹腔鏡による治療、
配偶者間人工授精(AIH)を行ない、最終的には
生殖補助医療技術(ART)すなわち体外受精ー胚移植を行ないます。
近年の体外受精はめざましい医療技術の進歩により、妊娠確率も上がってきているようです。